「畑の肉」と呼ばれる大豆から作られる豆腐は、大豆の栄養素はそのままで、水分を多く含んでいるので、やわらかく消化吸収に優れた食品です。
たくさんの栄養素を含んでいる一方で、大豆にはコレステロールが全く含まれていないこともわかっています。
そんな豆腐の種類や、栄養、豆腐の美味しいレシピをご紹介します。
Contents
豆腐に含まれる”9つ”の栄養
①<たんぱく質>
豆腐に含まれる「大豆たんぱく質」は、必須アミノ酸のバランスがとてもよく、体内で効率よく利用することができます。
たんぱく質は、体細胞を健康に保つ上で欠かせない栄養素です。
②<カルシウム>
豆腐は、カルシウム源としても効率よく摂取することができます。
カルシウムは、骨や歯を強化し、精神安定にも働きます。
③<リノール酸>
大豆の脂肪の多くは、リノール酸で、他にリノレイン酸、オレイン酸などの体の良い「不飽和脂肪酸」です。
リノール酸は血液中のコレステロールを洗い流す作用があるので、血液はきれいになり、血管が強化されます。
④<レシチン>
レシチンは、 記憶力や集中力の向上が期待できる成分で、脳を老化から予防してくれます。
その他、強い乳化作用もあり、血管内の余分なコレステロールや脂肪を溶かす働きもあります。
⑤<サボニン>
「脂肪やコレステロールの掃除人」と呼ばれ、肝臓と血液中のコレステロールを低下させ、脂肪の蓄積を防ぎます。
そして、 活性酸素が増えすぎるのを抑えてくれると言われています。
⑥<イソフラボン>
大豆イソフラボンの特徴は、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをし、女性の美しさや若々しさを手助けすることです。
そして、カルシウムの吸収を助け、造骨を促進する働きもあるので、骨粗しょう症の予防に有効で、更年期障害予防にも働きます。
⑦<オリゴ糖>
豆腐に含まれる大豆オリゴ糖は、大腸まで到達しビフィズス菌などの腸内細菌の栄養となることで腸内環境を整えます。
悪玉菌による有害物質の産生も抑えるので便秘改善・大腸ガン予防効果が期待されます。
⑧<鉄分>
豆腐には鉄分も多く含まれており、さらに良質なたんぱく質が鉄分吸収を高めてくれます。
⑨<ビタミン・ミネラル>
脂肪の酸化を防ぎ、血管を丈夫にして血液の流れをよくするビタミンEをはじめ、ビタミンやミネラルの含有量が多いのも特徴のひとつです。
豆腐の種類と特徴
木綿豆腐
絹ごし豆腐に比べて水分が少ない分
たんぱく質や脂質が多く、カルシウム、鉄分、ビタミンE、食物センイなどが多く含まれています。
<食感>
しっかりとした食感と舌触り、濃厚な味わい
<向いている調理法>
焼く、炒める、煮る、揚げる
絹ごし豆腐
絹ごし豆腐は水分を絞らないので、
ビタミンB群やカリウムなど、水溶性の栄養素が豊富です。
<食感>
きめ細かく、なめらかな舌触り
<向いている調理法>
そのまま
充填豆腐
豆乳を冷やして凝固剤と一緒にできあがり量を容器に注いで密閉し、加熱して固めます。
密閉後に加熱するので、日持ちの良い点が特徴です。
栄養価や食感は絹ごし豆腐と似ています。
焼き豆腐
木綿豆腐を水切りして、ガスや炭火などで焼き目をつけています。
水分を絞るほど内容が濃くなるので、たんぱく質やカルシウムが豊富で、焼く事で栄養素を外に逃がしません。
崩れにくく、だし汁や調味料などが染み込みやすくなっています。
<向いている料理>
すき焼き、煮物、田楽、豆腐ステーキ
高野豆腐(凍り豆腐)
豆腐を凍らせてから、乾燥させて作ります。
乾燥によって水分が抜け栄養素がギュッと凝縮した、栄養価の高い保存食品です。
たんぱく質、カルシウム、鉄、食物繊維などが豊富で、消化が良く、味が染み込みやすいのが特徴です。
<高野豆腐の基本的な戻し方>
①沸騰したお湯を用意
②高野豆腐を浮かすように入れる
③箸でちょっと沈めてからフタをして、4分間放置
④中まで十分にお湯が染み込んだら完成
向いている料理
煮物、肉の代わりに炒め物や揚げ物に使う
オリーブオイルと塩で食べるのもおススメです
残った豆腐の保存方法
残った豆腐を保存する方法
①密閉容器に、豆腐とキレイな水を豆腐がつかるくらい入れて冷蔵庫で保存
②容器の中の水は毎日交換(夏場は1日2回)
③目安として2日以内には食べた方が良いです
美味しい豆腐レシピ5選
①豆腐とジャコのサラダ
<材料>2人分
●絹ごし豆腐・・・1丁(300g)
●ちりめんじゃこ・・・30~40g
●ゴマ・・・大さじ1
●きざみネギ・・・大さじ3
●かつおぶし・・・2.5g
●韓国のり・・・3~5枚
●醤油・・・大さじ1と1/2
●ショウガチューブ・・・3センチ
●ごま油・・・大さじ1
~作り方~
- ちりめんじゃこをフライパンでカリカリになるまで弱火で炒める(油なしでok)
- 醤油とショウガチューブをよく混ぜておく
- 豆腐を食べやすい大きさに切って、お皿に盛り、2のショウガ醤油を入れて混ぜる
- 3の上にごま・ねぎ・かつおぶし・韓国のりをちぎって乗せる
- 一番上に1のちりめんじゃこをのせる
- フライパンにごま油を熱する
- ごま油をアツアツに熱したら、5の上にジュッとかけて出来上がり
②豆腐ステーキ
焦げ目をしっかりつけて外側をカリっとさせるのが美味しいです!
<材料>1人分
●木綿豆腐(又は焼き豆腐)・・・1パック
(水切りをしておく)
●ごま油・・・大さじ1
●片栗粉・・・少々
●塩コショウ・・・適量
●レモン汁・・・適量
~作り方~
- 水切りした豆腐を8等分に切り、片栗粉をまぶす
- フライパンにごま油を熱し、豆腐を入れて塩コショウをする
- 豆腐を返しながらしっかり焼き色をつける
- 全ての面に焼き色がついたら、醤油を回しかける
- 香ばしさが出たら火を止めて、レモン汁をかけて出来上がり!
③豆腐ハンバーグ
豆腐の水切り不要!豆腐が入っているのに食べ応えのあるジューシーなハンバーグに!
<材料>2人分
●合いびき肉・・・300g
●絹ごし豆腐・・・1丁(水切り不要)
●パン粉・・・1カップ
●玉ねぎ・・・中1/2
●卵・・・1個
●コンソメ・・・1/2個
●塩/コショウ/ナツメグ・・・小さじ1/4
ソース
☆ケチャップ・・・大さじ4
☆中濃ソース・・・大さじ2
☆酒・・・大さじ3
☆みりん・・・小さじ2
☆バター・・・大さじ2弱
~作り方~
- 豆腐をボールに入れて、グルグル混ぜてペースト状にする
- そこに、パン粉を加えて水分を吸わせるよう十分にふやかしておく
- 合いびき肉・卵・コショウ・ナツメグ・コンソメ(砕きながら)を加えて粘りが出るまで混ぜる
- みじん切りにした玉ねぎを混ぜる
- 6~8等分にして小判型にして真ん中を少し凹ませておく
- 強火で焦げ目がつくくらい焼いてひっくり返す
- 裏面もある程度焼き色がついたら、水カップ1/2を注ぎ入れフタをして中火で蒸し焼きにする
- 水分がなくなったら、竹串を差してみて透明な肉汁が出たら中まで火が通っています
- 汁が濁っていたら、まだ焼けていないのでもう少し焼く
- ハンバーグをお皿に移して、フライパンの汚れを軽く拭いて、ソースの調味料(☆マーク)を軽く弱火で煮詰めてバターを加えて混ぜる
- ハンバーグにソースをかけて出来上がり!
~ちょこっとアレンジ~
ソースを大根おろしとポン酢にして大葉を刻んでのせるとさっぱり頂けます!
④ゴーヤ豆腐
生姜とニンニクでしっかり炒めます
<材料>2人分
●木綿豆腐・・・1パック
●ゴーヤ・・・1/2本
●豚肉(バラor切り落とし)・・・80g
●もやし・・・一袋
●卵・・・1個
●生姜/ニンニク・・・一かけら
●ごま油・・・大さじ1
●だしの素・・・大さじ1
●醤油・・・小さじ1
●塩・こしょう・・・少々
●鰹節・・・適量
~作り方~
- ゴーヤは縦半分に切り、種を取り除いて4㎜くらいに切る
- 豆腐は、キッチンペーパで包んでレンジで600W 1分加熱して水切りする
- 生姜とニンニクは みじん切り
- フライパンにごま油を熱して、みじん切りにした生姜とニンニクを炒める
- 香りが出てきたら、豚肉を入れ塩コショウして炒める
- 2の豆腐を入れて、木べらで崩しながら焦がすように炒める
- ゴーヤ・もやしを入れて炒める
- だしの素と醤油を回しかけて混ぜる
- 溶き卵を回し入れ、大きく回しながら卵に火が通ったらすぐに火を止める
- 器に盛って、鰹節をかけたら出来上がり!
⑤麻婆豆腐
市販の麻婆豆腐の素に、ニンニクとショウガを加えるとより美味しくなります。
<材料>2人分
●木綿豆腐・・・1丁
●合いびき肉・・・80g
●長ネギ・・・1/3
●麻婆豆腐の素(クックドゥー)・・・1箱
●ごま油・・・大さじ1
●ニンニク/ショウガ・・・少々(みじん切り)
●山椒・・・適量
~作り方~
- 豆腐は1.5cm角、長ねぎ・ニンニク・ショウガは、みじん切りにしておく
- 熱したフライパンにごま油大さじ1とニンニク、ショウガを入れ、中火でひき肉を炒める
- 火が通ったら、いったん火を止める
- 麻婆豆腐の素を入れ、再び火をつけ、よく混ぜ合わせる
- 豆腐を加え、中火で静かにかき混ぜながら約3分煮立てる
- 長ねぎを入れて静かにかき混ぜ、全体に混ざったらでき上がり
- 最後に山椒をかけて食べると、より本格的に美味しいです