低カロリーで、ミネラルやビタミン、食物繊維が豊富なきのこ類!
生活習慣病を予防したり、美容や 成長過程のお子様にも是非食べたい食品です。
今回は、きのこの栄養を増やす簡単な方法や、
きのこの特徴と、きのこの種類による栄養価の違いをご紹介します。
Contents
きのこ類が体に良い”4つ”の理由
①<食物繊維が豊富>
きのこは低カロリーで、食物繊維が多く含まれているので、ダイエットや美容にも最適な食材と言えます。
特に食物繊維は、水溶性と不溶性がバランスよく含まれているものが多いので、便通を良くしてくれます。
食物繊維には、 血中コレステロール値を抑えることができると言われています。
②<ビタミン・ミネラルが豊富 >
ビタミン・ミネラルも豊富で、余分な塩分を体外に排出してくれる栄養素も多く含まれています。
きのこ類に多く含まれているビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を促進し、新しく丈夫で健康な骨を作ります。
お子さんがイライラしがちなとき、やる気を起こさせたいときのサポート食品ともいえます 。
③<免疫力アップ>
きのこ類にはβ-グルカンと呼ばれる食物繊維の一種が含まれており、免疫力を高め、アレルギーの予防や改善効果また、抗腫瘍効果があると考えられています。
④< キノコキトサン >
キノコキトサンというきのこにのみ含まれる成分があります。
体内の中性脂肪を減少させるとともに、脂肪の吸収を妨げる効果を持っており、動脈硬化など生活習慣病によい栄養成分です。
きのこの栄養を増やす方法
<天日干しにする>
最近の干し椎茸は機械で乾燥させてあるものが多いので 、買ってきた干し椎茸をもう一度天日に干すだけで、ビタミンDの含有量が10倍にも増え、さらに香りと味の成分も増します。
太陽に当てる時間は30分程度で充分。
食べる分だけ日光に当てましょう。調理をしない分まで当てると色が黒く変色します。
生のきのこでもビタミンDが増えるので、きのこを買ってきたら是非試してみてください。
<冷凍する>
きのこは冷凍すると、栄養や旨味がアップします。
冷凍することできのこの細胞膜が破れて、栄養がより外に出やすくなるからです。
その栄養価は、なんと3倍にもなるのだとか!
冷凍すると冷蔵より長持ちしますし、時間のあるときにあらかじめカットしておけば料理の時短にもなります。
冷凍の仕方は
きのこは洗わずに、石づきなどを取り除いたうえでペーパータオルで軽く拭き、食べやすい大きさに分けたらラップに包み、フリーザーパックに入れて冷凍庫へ。
生のまま冷凍したきの消費期限は3週間くらいです。
きのこの種類による栄養の違い
きのこ類にはたくさんの体に良い栄養素が含まれていますが、種類によって栄養の違いはあるのでしょうか?
きのこの種類と、特に特価した栄養素を調べてみました。
①椎茸( 菌床栽培 )
スーパーで売られている椎茸のほとんと菌床栽培です。
完全無農薬栽培、かつ施設内の衛生管理によって高い安全性が得られるのが特徴。
~椎茸の栄養の特徴~
◆「エリタデニン」と呼ばれる特有成分が含まれており、血液をサラサラにする効果が期待できます。
◆「エルゴステロール」という成分が、紫外線を浴びるとビタミンDに変化。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促す働きがあり、成長期の子どもにも欠かせない栄養素です。
<栄養素>100g当たり
◆エネルギー….19Kcal
◆食物繊維…4.2g
◆カリウム…280mg
◆ビタミンD…0.4μg
◆葉酸…44μg
◆ たんぱく質….3.0g
◆脂質….0.3g
◆炭水化物….5.7g
②椎茸( 原木栽培 )
原木しいたけは、自然の森の中ので栽培されています。
春と秋、気候条件によってしいたけが自然発生するため、完全なる無農薬栽培。自然の力を最大限に利用し、適度に水は与えたとしても、人工的に養分を与えることはまったくありません。
菌床栽培と比べて栄養に大きな差はありませんが、やや原木栽培の生しいたけの方が栄養が高いようです。
~椎茸の栄養の特徴~
菌床栽培と特徴は同じです。
◆「エリタデニン」と呼ばれる特有成分が含まれており、血液をサラサラにする効果が期待できます。
◆「エルゴステロール」という成分が、紫外線を浴びるとビタミンDに変化。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促す働きがあり、成長期の子どもにも欠かせない栄養素です。
<栄養素>100g当たり
◆エネルギー….23Kcal
◆食物繊維…5.5g
◆カリウム…270mg
◆ビタミンD…0.4μg
◆葉酸…75μg
◆たんぱく質….3.1g
◆脂質….0.4g
◆炭水化物….7.6g
③干し椎茸
干し椎茸は生しいたけと比べてみると、
食物繊維・カリウム・ビタミンD・葉酸など約3〜30倍で、免疫力アップも更に高まります。
~<干し椎茸の正しい戻し方>~
タッパーに干ししいたけと水を入れ、冷蔵庫でひと晩寝かせる
」冷たい水で、約10時間くらい かけて戻すと、旨味がしっかり引き出されます。
時間がない時は、
耐熱容器に、水と椎茸を入れてラップをし、電子レンジで(500W 3分)加熱してください。
戻したあとの戻し汁は、捨てないでください。
風味、旨味、栄養が溶けだして吸い物・炊き込みご飯などのだし汁として最適です。
~干し椎茸の栄養の特徴~
◆「エリタデニン」と呼ばれる特有成分が含まれており、血液をサラサラにする効果が期待できます。
◆「エルゴステロール」という成分が、紫外線を浴びるとビタミンDに変化。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促す働きがあり、成長期の子どもにも欠かせない栄養素です。
<栄養素>100g当たり
◆エネルギー….182Kcal
◆ 食物繊維…41.0g
◆カリウム…2100mg
◆ビタミンD…12.7μg
◆葉酸…240μg
◆たんぱく質….19.3g
◆脂質….3.7g
◆炭水化物….63,4g
④ぶなしめじ
スーパーで売られている「しめじ」のほとんどは、”ぶなしめじ”です。
ホワイトブナシメジは、従来のぶなしめじよりも甘みが強いのが特徴 。
~ぶなしめじの栄養の特徴~
◆グルタミンとグルタミン酸も多く含まれており、代謝にかかわる栄養成分なので疲労回復に役立ちます。
◆チロシナーゼ阻害物質という栄養成分が、シミの原因と言われているメラニン色素の生成を抑制するので美白効果が期待できます。
◆オルニチンは、肌の新陳代謝を上げ美容に不可欠な肌のターンオーバーも促してくれます。
<栄養素>100g当たり
◆エネルギー…. 18kcal
◆食物繊維….3.7g
◆カリウム…390mg
◆ビタミンD…0,6μg
◆葉酸…28μg
◆たんぱく質….2,7g
◆脂質….0,3g
◆炭水化物….4,4g
⑤ほんしめじ
ほんしめじは、ぶなしめじとは全く別の種類で、しっかりとした味が付いている高級食材 。
「香り松茸、味しめじ」という有名なフレーズがありますが、このしめじはぶなしめじではなくホンシメジのことを意味します。
~ほんしめじの栄養の特徴~
◆ ほんしめじにはシジミより多くオルニチンが含まれており、肌の新陳代謝を上げ美容に不可欠な肌のターンオーバーも促してくれます。
◆ビタミンB1・B2.パテントン酸も豊富で、
疲労回復や細胞の新陳代謝を促進し、脳神経を正常に働かせ たりストレス緩和にも役立ちます。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….14Kcal
◆食物繊維…3.3g
◆カリウム…300mg
◆ビタミンD…4.0μg
◆葉酸…38μg
◆たんぱく質….2.1g
◆脂質….0.3g
◆炭水化物….4.4g
⑥えのき
クセのない味で、 サッと加熱するとシャキシャキとした歯ごたえが楽しめ、じっくり煮るとトロリとした食感になります。
~えのきの栄養の特徴~
◆えのきに含まれるビタミンB1は、きのこ類トップクラス。
ビタミンB1は、
炭水化物をエネルギー転換するときに必要な栄養で、脳や神経の機能を維持する効果もあります。
◆エノキタケリノール酸という 、現在エノキからしか見つかっていない成分が新陳代謝を活性化し内側から燃焼させる効果が期待されています。
◆キノコの中では、鉄分が多く含まれています(100g当たり1.1mg)。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….22Kcal
◆食物繊維…3.9g
◆カリウム…340mg
◆ビタミンD…0,6μg
◆葉酸…75μg
◆たんぱく質….2.7g
◆脂質….0.2g
◆炭水化物….7.6g
⑦舞茸
香りがよくシャキシャキとした独特の歯ごたえが特徴。
乾燥すると旨みが凝縮されるので、生より香りがよく、出汁がよく出ます。
~舞茸の栄養の特徴~
◆舞茸に含まれるナイアシンは、 キノコ類のなかでもトップクラス 。
ナイアシンは、たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝をサポートし、 肌荒れを予防し美肌をもたらす栄養成分です。
その他、アルコール代謝をサポートしてくれます。
◆ ”MD‐フラクション ”という、舞茸にのみ含まれる成分があり、ナチュラルキラー細胞を活性化させ、免疫力を高めると言われています。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….15Kcal
◆食物繊維…2,7g
◆カリウム…330mg
◆ビタミンD…3.4μg
◆葉酸…41μg
◆たんぱく質….3.7g
◆脂質….0.7g
◆炭水化物….2.7g
⑧エリンギ
エリンギは、弾力があってコリコリとした食感が特徴。
クセがなくて食べやすく、食感がアワビに似ていることから「白あわびたけ」と呼ばれることもあります。
~エリンギの栄養の特徴~
◆ 他のきのこよりは糖の含有量が多く、整腸作用のあるオリゴ糖を多く含みます。
◆ エリンギにはトレハロースが豊富に含まれているため虫歯や骨粗鬆症予防などに効果が期待できるそうです。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….19Kcal
◆食物繊維…4.3g
◆カリウム…340mg
◆ビタミンD…1.8μg
◆葉酸…71μg
◆たんぱく質….3,6g
◆脂質….0.5g
◆炭水化物….7.4g
⑨マッシュルーム
マッシュルームは白と茶色の種類があり、
ホワイトマッシュルームはサラダやスープに向き、
ブラウンマッシュルームは炒めものなどの加熱料理に向いています。
~マッシュルームの栄養の特徴~
◆ 他のキノコに比べて、ビタミンB1、B2 が特に多く含まれています。
ビタミンB1は、
炭水化物をエネルギー転換するときに必要な栄養で、脳や神経の機能を維持する効果もあります。
ビタミンB2は、
炭水化物、たんぱく質、脂質すべての代謝を促進し、各細胞の再生を促進することで成長を促すので、子供にとっても重要な栄養素です。
そして、美肌やダイエット効果も期待できます。
◆マッシュルームには” パントテン酸 ”も多く含まれており、ストレス緩和に役立ちうつ病の予防にもなると言われています。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….11Kcal
◆食物繊維…2g
◆カリウム…350mg
◆ビタミンD…0.6μg
◆葉酸…28μg
◆たんぱく質….2,9g
◆脂質….0.3g
◆炭水化物….2.1g
⑩なめこ
表面にはナメコの代名詞でもある強いヌメリがありますが、時間が経つと退色し、ヌメリは徐々になくなっていきます。
ヌメリにたくさん栄養価のある成分が入っているので、軽く洗う程度にしましょう。
~なめこの栄養の特徴~
◆ なめこのヌメヌメとした粘液の成分は、水溶性食物繊維です。保水力があり、胃や鼻、喉の粘膜を保護し、ウイルスや風邪から守ってくれる効果があります。
◆なめこに含まれる”コンドロイチン”と言う成分は、 肌をみずみずしく保ってくれたり、アンチエイジングにも。
さらに、血中のコレステロールを下げてくれるとも言われています。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….15Kcal
◆食物繊維…3.3g
◆カリウム…230mg
◆ビタミンD…微量
◆葉酸…58μg
◆たんぱく質….1.7g
◆脂質….0.2g
◆炭水化物….5.2g
⑪松茸
香りの成分はマツタケオールと呼ばれ、マツタケの独特の特徴となっています。
人工栽培する事が難しく、今なお、自然発生している物を採取し出荷されているため、非常に高価なキノコとなっています。
~松茸の栄養の特徴~
◆松茸の香りの成分は 、”マツタケオール”と”ケイ皮酸メチル”によるもので、食欲増進作用、消化酵素の分泌を促す作用、がん予防効果があると言われています。
◆ カリウム、鉄、食物繊維の含有量はキノコ類の中ではトップクラ。
カリウムは、 体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに排泄してくれるので、高血圧の予防改善に役立ちます。
豊富な不溶性食物繊維は便秘の改善、腸内の有害物質の排出に有効です。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….23Kcal
◆食物繊維…4.7g
◆カリウム…410mg
◆ビタミンD…3.6μg
◆葉酸…63μg
◆たんぱく質….2.0g
◆脂質….0.6g
◆炭水化物….8.2g
⑫ひらたけ
平べったい傘が特徴で、コリコリとした食感。味はクセがなく香りも強くありません。
調理した際に縮むことがなく、果肉が厚いので煮物などのレシピに向いています。
~ひらたけの栄養の特徴~
◆ ひらたけは、きのこ類のなかではビタミンB群が多いのが特徴です。
特にアセトアルデヒドを分解するナイアシンが多いので、二日酔いの予防にもなります。
栄養素>100g当たり
◆エネルギー….20Kcal
◆食物繊維…2.6g
◆カリウム…340mg
◆ビタミンD…1.1μg
◆葉酸…92μg
◆たんぱく質….3.3g
◆脂質….0.3g
◆炭水化物….6.2g
⑬きくらげ(ゆで)
キクラゲの触感はゼラチン質で独特の歯ごたえがあり、目立った味や匂いは特にありません。
一般的には、乾燥きくらげが手に入りやすいです。
<きくらげの戻し方>
ボールに乾燥きくらげを入れ完全に浸かる位まで水を入れます。
戻し時間は20分~6時間。
20分で戻りますが、6時間つけるととても美味しくなります。
乾燥きくらげを お湯で戻してしまうと細胞壁が開きやすく、旨味や栄養が
一気に逃げてしまう為、冷水でゆっくり戻すのがおススメ。
~きくらげの栄養の特徴~
◆きくらげには鉄分が豊富に含まれています。
日本人の女性は、鉄分不足の方が多いと言われていますのでお勧めです。
◆ きくらげには沢山のビタミンDと食物繊維が含まれていて、きのこ類の中でもトップクラス
栄養素>100g当たり
◆エネルギー…. 13Kcal
◆食物繊維…5g
◆カリウム…37mg
◆ビタミンD… 39.4μg
◆葉酸…2μg
◆たんぱく質….0.6g
◆脂質….0.2g
◆炭水化物….5g