減塩を気にし始めたとき、まずお味噌汁の塩分が気になるという方も多いのでしょうか?
そんな時に、おススメなのが「豆味噌」です。
「豆味噌」には旨味成分が多く、実際に調理に使用する量が少なくて済むので、結果的に減塩効果があると考えられています。
そんな「豆味噌」の栄養や使い方、普通の米味噌との違いについてご紹介します。
味噌の種類について
味噌の種類は、麹 (穀物に麹菌を培養し繁殖させたもの) の違いによって3種類あります。
~原料による種類~
◆【米味噌】
大豆に米麹を加えてつくったもの
一般的に使われている味噌のほとんどが米味噌です。
◆【麦味噌】
大豆に麦麹を加えて作ったもの
◆【豆味噌】
豆麹を使うため、主原料は大豆のみ
◆合わせみそは、これらの味噌を混合した調合味噌です。
~味と色の分類~
<味>
塩分や麹の割合が違います。
甘口・・・塩分6%・ 麹割合15歩~30歩
辛口・・・塩分12%・ 麹割合8歩~13歩
<色>
熟成期間が長くなることにより、色が濃くなっていきます。
熟成期間
短い → 長い
白味噌 →淡色味噌→赤味噌
豆味噌とは
豆味噌は、ふかした大豆に麹菌を直接つけて発酵させるため、他の味噌に比べて発酵時間が長く手間がかかります。
完成までに5ヶ月以上かけて熟成させ 、水分が抜けている分、堅めで辛口に感じますが、塩分濃度は11%前後 です。
(一般の赤味噌は12%程度)
特徴は、香りと甘みの少なさです。
豆味噌と米味噌の違い
・原材料が違う
・熟成期間が違う
・米味噌には、白みそ・赤みそがあるが、豆味噌は赤みそだけ
・米味噌より豆味噌の方が味が辛く感じる
・米味噌は煮立てると 味が落ちるが、豆みそは、煮込めば煮込むほど美味しくなる
豆味噌と米味噌の栄養の違い
~豆味噌と米味噌の栄養の違い~
◆豆味噌の方が、炭水化物が少なく、たんぱく質が多い
大豆と塩のみで作られている為
◆豆味噌の方が、 ミネラル・ビタミン類が多い。
ビタミンの中でも、ビタミンEは3倍近く多いです。
熟成期間が長いので、麹の働きによって多くなります。
~全般的な味噌の栄養について~
豆味噌だけでなく、味噌には素晴らしい栄養素が含まれています。
・ 良質の植物性たんぱく質
・ アミノ酸 (9種類がすべて含まれています)
・ ビタミン
・ミネラル
・食物繊維
・炭水化物
など
このように、ひとつの食品でこれほどたくさんの栄養を含むものは、他にありません。
豆味噌には赤みそしかない理由
味噌を作る工程の発酵・熟成の間、大豆のアミノ酸と糖質が反応して、味噌を茶褐色にするメイラード反応(褐変反応)が行われます。
このメイラード反応によって、味噌の色の違い、濃淡の差が出るのです。
熟成期間が長い豆味噌は、メイラード反応(褐変反応)が活発に行われるので、色は黒に近い茶色をしています。
豆味噌で減塩みそ汁の作り方
豆みそで味噌汁を作る際、甘酒や白みそと合わせると、塩分控えめで、まろやかな味わいになります。
野菜やお豆腐など、具材をたっぷり入れると旨味もアップします。
そして、昆布や煮干しから出汁をとることで、薄味でも満足できる味になります。
豆味噌の分量は目安の量として、参考にしてみてください。
~豆味噌を使った減塩みそ汁のおすすめ作り方~<2人分>
①400ccの水を入れた鍋に、昆布と煮干し(頭とはらわたを取り除いたもの)を入れて、一晩おいて、出汁をとっておく
②味噌汁の具材と、豆みそ大さじ1を入れて、しっかり煮立たせる
③具材が柔らかくなったら,白みそ小さじ2、甘酒大さじ1を加えて、ひと煮立ちしたら出来上がり
※ 甘酒は濃縮タイプを使うと、よりコクが出ます
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~しじみ・あさりのお味噌汁~<2人分>
貝類のお味噌汁を作る際は、赤だしがよく合います。
①鍋に水400ccと昆布を入れて、1時間以上置いておく
②砂抜きしたしじみorあさりと①を弱火で火にかける
③沸騰する前に昆布を取り出し、豆味噌大さじ1を入れて、沸騰させる
④最後に白みそ小さじ1を加える
貝類から出る出汁をしっかり生かした、優しい味のお味噌汁です。
お味噌汁に入れる具材の種類や量によって、水の分量が同じでも濃さは変わってきます。
正確には、塩分計できちんと塩分量を計ることをおすすめします。
~豆味噌の色々な使い方~
①サバの味噌煮、味噌カツを作るのによく合います。
②旨味調味料として少量を、カレー、チャーハン、煮物に入れても美味しいです。
(その際は、ほかの調味料を少なめにしてください)
③豆味噌に 砂糖を少し加えれば、中華料理の甜麺醤の代用に使えます。
豆味噌と八丁味噌の違い
豆味噌の中でも、愛知県岡崎市八帖町で生産されている豆味噌 のことを「八丁味噌」と呼びます。
八丁味噌には、製法・原料・熟成などに関して、国が細かく定める基準があります。
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まとめ
豆味噌は赤味噌として店頭に並んでいることが多いです。
原材料名などが表示されてるところに、「名称:豆味噌」と書いてあるかどうか確認すると良いです。
食事制限で塩分を気にしている方にも、コクがあり、おススメの豆味噌をぜひ味わってみてください。