どんな食材でも1番美味しい時期というものが存在します。
中でも、初物(はつもの)は縁起がよく、食べると寿命が75日延びると言われてきました。
美味しいものを食べることは、楽しみの一つでもあります。
春に食べたくなる食材の栄養とレシピをご紹介します。
初物は生命力を宿す
旬のものは、新鮮で栄養価が高く、味が美味しく、値段も安くなります。
特に初物はとても縁起が良いと、昔から日本人は好んで食べていました。
初物とは、
旬の走りや出始めたばかりのもののこと
実りの時期にはじめて収穫された穀物や果物、シーズンを迎えて最初に水揚げされた魚介などのことをさします。
初物には
生き生きとした気力や活力が宿っており、初物を食べると新しい生命力を体内に宿すことが出来ると考えられてきたのです。
春の旬の食材おすすめ7選!
①<あさり>
あさりは、特にミネラル・タウリン・亜鉛・ビタミンB2・鉄分を多く含みます。
疲労回復や美肌効果、貧血予防まで幅広い効能が期待できます。
あさりの料理を食べる際には、あさりの身だけでなく、味と栄養が染みた汁も意識的に摂るようにしましょう。
②<春キャベツ>
春キャベツは、1年中店頭に並ぶ冬キャベツよりも柔らかくて甘いうえに、カロテンが3倍、ビタミンCが1,3倍も含まれているなど、栄養価も高いです。
キャベツ特有の栄養素である、ビタミンU(別名:キャベジン)は、
胃酸の過剰分泌をおさえたり、胃の粘膜を保護・修復する作用があり、 胃腸の調子を整えてくれます。
③<菜の花>
菜の花はアブラナ科の、とても栄養価の高い緑黄色野菜です。
βカロチンやビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などの豊富な栄養素をバランスよく含んでいます。
免疫力を高め、がん予防やかぜの予防に効果が期待できるとともに、お肌を美しくする効果もあります。
また体内の塩分バランスを保つカリウムも豊富で、高血圧の方にもおすすめの食材です。
鉄分も豊富ですので、貧血予防にもなります。
④<イチゴ>
イチゴにはビタミンC、葉酸 などの栄養素が含まれています。
その他、アントシアニンと呼ばれるポリフェノールの一種も含まれています。
アントシアニンは目の疲労や 、抗酸化作用があるので、 活性酸素の除去にも良いです。
⑤エンドウ豆
エンドウ豆は、豆の持つ栄養と緑黄色野菜の持つ栄養を、両方兼ね備えています。
例えば、 筋肉や血液をはじめ、身体にとって重要な たんぱく質が多く含まれています。
糖質を代謝する際に必要なビタミンB1や、便秘改善に効果のある、不溶性の食物繊維が豊富です。
カリウムも多く、むくみの改善に役立ちます
⑥<たけのこ>
たけのこは食物繊維の豊富で、カロリーが低くヘルシーな食材です。
食物繊維は便秘の症状を改善するほか、大腸がんやコレステロールの吸収を防ぐ働きがあり、動脈硬化を予防できます。
その他、カリウムを多く含んでいるので、塩分の排出を促し、高血圧の方に効果があります。
⑦<稚鮎>
稚アユとは、成魚になる前の小さなアユの事です。
小さいが生命力に溢れる稚鮎は、絶品です!
身の柔らかさと苦味が堪能でき、骨ごと食べられます。
良質のたんぱく質・ビタミン・無機質を多くを含み、適度な脂質も含んでいるので、川魚にしては、コクがあります。
春のレシピおすすめ5選!
①あさりと春キャベツのパスタ
あさりの旨味がギュッと染み込んだパスタです 。ニンニクの香りが食欲をそそります。
あさりからも塩分が出るので、塩は少し加える程度で良いです。
鷹の爪や黒コショウは辛いのがお好みなら、多めにしてください。
<材料> 2人分
・パスタ・・・200g
・春キャベツ・・・1/4
・あさり・・・150~200g
・ニンニク・・・1片
・鷹の爪・・・1/2本
・オリーブオイル・・・大さじ2
・酒(白ワインでもOK)・・・50㏄
・塩・・・少々
・黒コショウ(コショウでもOK)・・・少々
~作り方~
1. 大きめの鍋に湯を沸かし、湯に対して1%の塩を加えてパスタをゆでておく。(ゆで汁は少し残しておく)
2..春キャベツはザク切り、ニンニクはみじん切りにし、あさりはよく洗っておく。
3. フライパンにオリーブオイル、みじん切りにしたニンニクを入れて弱火にかけ、焦げないようにじっくり香りを出す。
4.キャベツと鷹の爪を加えサッと炒めて、次にあさりを入れ、酒を回しかけて蓋をして、蒸し煮する。
5. あさりの口が開いたら蓋を開け、パスタとゆで汁を少し加えて、全体を絡ませる。
6.塩コショウで味付けして、出来上がり
②菜の花と油揚げのオリーブオイル
菜の花と油揚げを、オリーブオイルでサッと炒めるだけで、とても食べやすくて美味しい一品です。
菜の花は、油との相性も良く、油揚げを入れることで、醤油も味が染みやすくなります。
あまり炒めすぎないようにするのがポイントです。
<材料>2人分
・菜の花・・・1束
・油揚げ・・・1枚
・オリーブオイル・・・大さじ1
・塩・・・少々
・醤油・・・小さじ1
~作り方~
1. 油揚げは熱湯をかけ油抜きし、短冊切にする
2.菜の花は一口大に切り、茎の堅い部分は分けておく
3.フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、菜の花の堅い部分を入れてサッと炒める
4.残りの菜の花と油揚げも加えて、炒める
5.塩を少々と、醤油を回しかけ、サッと炒めたら出来上がり
③豆ごはん
お弁当に入れても、とても彩が良くなり、好評です。
エンドウ豆は、さや付きのものの方が、香りがよくてお勧めです。
<材料>2人分
・エンドウ豆(さや付き)・・・150~200g
・お米・・・1.5合
・もち米・・・0.5合
・酒・・・大さじ1/2
・自然塩・・・小さじと1/3
( 精製塩を使うときは小さじ1)
1.お米を洗って、30分ザルにあげておく。
2.さエンドウ豆をやから取り出したら、さっと洗って水気を切る。
3. 炊飯器に洗ったお米と、エンドウ豆、酒、塩を加える。
米2合分の目盛りまで水を足し、普通に炊く。
4.炊き上がったら、全体を混ぜて出来上がり
④若竹煮
たけのこは、丸ごと買ってきて家で茹でると美味しいですが、
茹でたものが売っていれば、その方が簡単です。
<材料>2人分
・たけのこ(茹でたもの)・・・200g
・わかめ(塩蔵) ・・・50g
・鰹節・・・適量
煮汁用
・水・・・2と1/2カップ
・ほんだし・・・小さじ1
・酒・・・大さじ2
・砂糖・・・小さじ2
・薄口しょうゆ・・・大さじ1/2
・塩・・・小さじ1/4
飾り
・木の芽・・・お好みで
~作り方~
1.わかめは水洗いし、かぶるくらいの水に10分ほどつけてもどす。水けを絞り、長さ7cmくらいに切る。
2. たけのこは穂先で切り分け、穂先は縦6つに切り、中心部は幅1.5cmのいちょう切りにする。
3. 鍋に煮汁の材料とたけのこを入れて火にかけ、煮立ったら弱火にして15分ほど煮る。
4.たけのこが柔らかくなったらわかめと鰹節を加え、ひと煮する。
⑤稚鮎の南蛮漬
春先にしか出回らず、あまり見かけることはありませんが、丸ごと食べられるので、栄養も高いです。
火が通りやすいので、少量の油で焼くように揚げます。
アユはお酢との相性もとても良いです。
<材料>2人分
・稚鮎・・・10匹
・片栗粉・・・大さじ2
・玉ねぎ・・・1/2
・赤ピーマン(緑でもOK)・・・2個
・油・・・適量
・鷹の爪・・・お好みで
南蛮のたれ 調味料
・お酢・・・1/2カップ
・砂糖・・・大さじ2
・醤油・・・大さじ1
・塩・・・小さじ2/3
・水・・・1/4カップ
~作り方~
1.稚鮎は、包丁の背の部分で軽く撫でて、うろこをとり、水で良く洗い、水分をふき取っておく
2. 玉ねぎは薄切り、ピーマンは細切りにする。
3.南蛮のたれの調味料をパットに入れ、2の野菜をいれておく
4.1の稚鮎に片栗粉をまぶしておく
5.フライパンに油を引き、4の稚鮎をカリッとするまで焼きます。
6.稚鮎が両面カリッと焼けたら、3の南蛮漬けのたれに入れます。
7.鷹の爪を加えて、味をなじませて、出来上がり。